りんごのチャツネ🍎
「チャツネ」はインド料理には欠かせないペーストまたはジャム状の調味料です。
現地では「チャトニ」と呼ばれ、トマトやマンゴー、バナナなどの野菜や果物と、ミントやオレガノ、ココナッツ、コリアンダーなどのハーブにスパイスや酢、砂糖を加えて漬けたり、煮込んだりして作られます。
甘いものや、酸っぱいもの、辛いもの、その色も茶色に限らず、ミントチャツネに代表される緑あり、赤色ありと個性的で、家庭ごとにさまざまなレシピが伝わるお袋の味的な存在
煮込み料理に加えてコクやうまみを出したり、カレーの薬味やナンや揚げ物の付け合せにしたりとディップや薬味に近い感覚で使われます。
私の思い出の味は北インドの都市デリーで、屋台のマサラ・ドーサーに添えられたマンゴーチャツネです。『マサラ・ドーサー』は豆と米の粉に水を加えて練り、鉄板で薄く焼いたクレープ状の生地にジャガイモのカレー煮を巻き込んだ南インド産まれのメニューで、焼きたてホクホクのドーサと、マンゴーチャツネの柔らかな甘酸っぱさのコンビネーションが絶妙で、デリーを訪れる度に楽しんだものです。
名前の由来は、ヒンドゥー語で"なめる"を意味する「チャートゥナー」から。
なるほど、色や味・材料も実にさまざまなチャツネですが、ペースト状に煮あげられて、なめやすいですものね!
ご紹介するのはリンゴをベースにしたお気に入りレシピです。酸味の強い『紅玉』そしてさらに酸っぱい『ブラムリーアップル』を使うと、シャープな甘みが際立つ一品になるようです。
ヨーグルトに添えて、クラッカーにのせて、前菜としてチーズなどと合わせて… 様々なシーンで活躍してくれますから、是非お試しください!
《材料》
りんご 1個 …紅玉、ブラムリーなど酸味の強いもの
ブラウンシュガー 大2~3
干しイチジク 1~2個
レーズン 大1~2
生姜のすりおろし 大1/2
水 50ml
《作り方》
① りんごの皮と芯を除いて5mm角に切り、鍋に入れます。
ブラウンシュガーをふって全体を和え、15~20分おきましょう。
② 干しイチジクとレーズンはさっと湯通しし、イチジクはレーズンと同じ大きさに切り揃えます。
③ ①の鍋に生姜のすりおろしと水を加え、りんごが透き通り、レーズンがふっくらするまで煮ます。
途中水が少なくなったら足しながら… 大さじ1の水を2〜3回足すのが目安です。
*お好みでシナモンパウダーまたはカルダモンパウダーを適量ふり、味を整えて、熱いうちに煮沸消毒した保存容器に入れましょう。
* 保存:常温で1ヶ月ほど 開封後冷蔵保存で3週間ほどを目安にしてください。
🍏『ブラムリー』はイギリス産のクッキングアップルで、長野県 小布施町などで生産されています。
切れ味のよい酸味と爽やかな香りが魅力の個性派で、加熱によって煮溶ける性質は調理の工夫の幅が広がって興味が尽きません! 流通量が少ないので、通販でお取り寄せされるのがお勧めです。
私は『小布施屋』さんから… 収穫時期が早いので、9月に入ったら気にかけてみてください。