自家製セミドライトマトとオイル漬け
…旨みと栄養を閉じ込めて、広がるメニューは無限大!…
7月半ば 甘い実がたくさん出まわるようになったら、即席「ドライトマト」作りに挑戦してみませんか? 痛いほどの陽射しも美味しいドライトマト作りに一役買ってくれると思えばお慰め…トマトの水分を飛ばすことで甘みや旨み、そして抗酸化パワーいっぱいのリコピンも凝縮して、夏に嬉しい一品:逸品が出来上がります。
目指すは水分を残した「セミドライ」の状態
真夏の太陽のもと 朝から天日干しにすれば、旨みと甘みが凝縮して夕方には「別物」に変身していますからそのまま夜の食卓へ…
バゲットにのせてチーズも添えたらワインとの相性は最高!ニンニクや唐辛子と合わせてペペロンチーノ風のパスタに、サラダの具材に、レタスやチーズと一緒にサンドイッチの具材に、スープの風味付けにも…と大活躍してくれます。
乾燥の程度はその日のお日さまのパワー次第…夕立にはくれぐれも気を付けてくださいね。
セミドライトマトの作り方
《用意するもの》
ミニトマト 20個
バット(アルミやステンレス製またはトレイにアルミ箔を敷いた即席バットでも大丈夫)
《作り方》
①ミニトマトのヘタを取り、横半分に切ります。 横に切る方がゼリー状のお腹の部分が露出して乾燥が早く進みます。
② バットにミニトマトのお腹部分を上向きにして、少し間を開けながら並べます。金属製のバットを利用すると太陽光の輻射熱も利用でき、ザルを利用するより乾燥が早く進みます。
③ 夕方には甘味も増し、味の濃いセミドライトマトが出来上がりますからそのまま夜の食卓へ…
*乾燥が進むとはいえ1日干しはまだ水分が残る状態ですから、使う目的に合わせてもう少し乾燥させたい場合はバットに並べたまま一晩冷蔵庫内で保存し、翌日再度天日にさらして、お好みのセミドライ加減を目指します。表面がほぼ乾いて皮が内側に向いて丸まってくるくらいがオイル漬けなどに使いやすい『セミドライ』です。
真夏の天日でしたら、オイル漬けに使うセミドライ状態は2日、完全ドライを目指す場合は1週間ほどの連日干しが目安です
オーブン使用で効率アップも…
翌日の天候やご事情に合わせて〝追い干し〟を続けます。
オーブンに任せることも可能です。
トレイのまま130℃のオーブンへ… 目指すセミドライ、または完全ドライの状態になるまで焼きましょう。途中一部焦げることがありますから時々のぞいてあげてください… 焦げが進む部分には、アルミホイルを被せて対処しましょう。
私は夏オーブンが発する熱に耐える根性がないので、極力天日干し派ですが、天日とオーブンを上手に使ってドライトマト作りに挑戦してみてください。
*少し水分が残っている『セミドライトマト』は日持ちがしません。冷蔵保存で2~3日内には食べ切りましょう。
*セミドライ状態に戻ったトマトは密封して冷凍すれば1ヶ月ほど、オリーブオイル漬けにしておけば、3ヶ月ほど保存できます。
セミドライトマトのオイル漬け
生の時とはすっかり変身のドライトマトですが、オイルに漬けるとさらに変身…一緒に漬け込むガーリックやハーブの香りが加わって素敵な加工食材に…そのまま料理に使えるうえ、保存が効くようになるのも魅力です。
料理の素材として重宝する「プレーン」タイプと、ハーブの香りをまとってそれだけでソースとして使える「ハーブオイル」タイプの2種類をご紹介します。
『プレーンタイプ』
《材料》
セミドライトマト トマト20個分(市販品1パック)
ニンニク 1片…薄切りにします。
塩 小1/4
オリーブオイル 150ml…容器に入れたトマトがかくれるまで注ぎます。
《作り方》
セミドライトマトを清潔な保存容器に入れ、薄切りにしたニンニクと塩も加えてオリーブオイルを注ぎます。食材がオリーブオイルから出ているとそこに雑菌が繁殖しますから、トマトが完全に浸るまでオイルを足しておきましょう。
『ハーブオイルタイプ』
《ハーブオイルの材料》
オリーブオイル 150ml +最後に継ぎ足す分
ニンニク 1片 …みじん切りor 薄切り
ローリエ(ドライ) 1枚
バジル (ドライ) 小1/3を目安にお好み量
オレガノ(ドライ) 小1/3を目安にお好み量
唐辛子(ドライ) 1本…3分割し、種を除く
ブラックペッパー 2、3粒 ~ 8粒ほど
塩 小1/4
《作り方》
①ニンニク、ハーブ類、スパイス類と塩も加えてよく混ぜ合わせ、ハーブオイルを作ります。
②ドライトマトを清潔な保存容器に入れ、ハーブオイルを注ぎ入れて、よく混ぜ合わせます。必要なら材料が完全に浸るまでオリーブオイルを足してください。
《使い方いろいろ》
*バゲットにクリームチーズやモツァレラチーズをのせ、ドライトマトのオイル漬けをトッピング!
*サイコロ型に切ったモッツァレッラチーズやグリーンオリーブ等と合わせると彩りも美しいオードブルの一皿に…
*パスタと和えればペペロンチーノに! バジルやハム・チーズを加えるとバリエーションがふくらみます!
*フードプロセッサーでペースト状にすれば、極上のピザソースやトマトソースの出来上がり!