前回ご紹介した「ペストドクター」が着用した
マスクはスパイスやハーブの効力に期待をして
考案されたものでした。
同じく感染症などの災いから身を守る魔除け:
お守りとして、中世ヨーロッパで使われたのが
『ポマンダー』です。
金や銅で作られた円形の飾りで、中に練り香料を
入れて、その香りを魔除けとして腰に下げていた
んですって。
1500年代イギリスを統治されたエリザベス1世のお腰にも…
(左)真珠が埋め込まれた金細工のポマンダー… 素敵ですね💖
(中央)ベネチアに残るご婦人の肖像画 腰にはポマンダーが連なって…✨
(右)マリーアントワネット妃は膨らんだドレスの中にポマンダーを潜ませていた
とか…
この習慣が庶民に広まる中で果物を使って作る形に変化していったのが『フルーツ
ポマンダー』 🍊 🍎 🍏
オレンジなどの果物に、クローブ を刺し、シナモンをたっぷり振って、乾燥させて
作ります。
釘に似た形のクローブですから、差し込むのは簡単!
乾燥したクローブが果汁を吸収することで、乾燥が早まります!
さらにシナモンパウダーを振ることで、香りが増し、抗菌効果もUP !
乾燥中のカビの発生や腐敗も防いで、1ヶ月もすれば、オレンジミイラ=ポマンダー
の完成! というわけです。
感染症の原因が解明されてからも、ポマンダーは健在ですょ。
香りの楽しみに加え、殺菌、抗菌作用から、虫除け効果も期待
できるアロマアイテムとしてポマンダー作りは冬のヨーロッパ
の風物詩に…
クリスマスツリーを飾ります🌲
そして…その後はキッチンに移動して害虫除けとして活躍してくれる…
人とスパイスのご縁は永遠に続きま〜す🌈✨。